「達磨大師の神」と話す 1

嵩山少林寺の裏山、少室山山頂達磨堂にて、達磨大師の神より、お話がありました。

ようこそ、この達磨堂に来てくださいました。

私がここで修練をしているときには、もっと時が緩やかに流れて、

9年という時は、あっという間に過ぎて行きました。

9年と言いますが、足かけ3年半ぐらいのことです。

それほど、9年間も座り続けたわけでもありません。

私は、実際には3年半ほど、ここに座って修練をしていました。

食事も2,3日に一回程、食べておりましたし、排泄もこの近くでしていました。

洞穴の中は、清潔に保っておりました。

ここに僧侶が食べ物を運んでくれて、多少の出入りはしても、

私はほとんどの時間を座り続けて、修練を継続していました。

それはそれは、安らかな穏やかな時を過ごしただけのことで、

決して厳しい修練ではありませんでした。

私の話は随分、伝説として大げさに誇張して伝えられています。

たかだか3年半、座り続けただけのことなのに、9年の長きに渡って修行したと、掛け算されています。

もちろん私が、この地でそれくらいの年月を過ごしたということはありますが、

伝説とは大袈裟なものです。

様々なことが大袈裟に都合良く書かれています。