放瀉貫頂・帯功について 5
一方、木花開耶媛命はというと、木の花(桜のこと)の栄えるが如く、御子も栄えるようにとの理由があったのです。
両名そろって、初めて子々孫々、長命で栄えると云う事がかなうという訳です。
導かれるようにしてたどり着いたお社で、手を合わせ目を閉じて、お参りし始めたときでした。
目を閉じているにもかかわらず、一人の和服の女性が見えたのです。
神々がその存在をお示しになられるときは、ほとんど首から下のみで、顔はわからないことが多いのですが、
この時ばかりは、しっかり見てくれというように、ご尊顔を拝む事が出来ました。
何と、神話とは大違い、絶世の美女ではありませんか。
醜いから娶らなかったのではなかったのです。
邇邇芸の命が、二つの力を受け取り得なかったのが真相でしょう。
それは、邇邇芸の命の問題ではなく、時節がまだ来ていなかったのが受け取れなかった理由だと思います。
(つづく)
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