巨匠ピカソ展(3) 国立新美術館、サントリー美術館、名古屋市美術館


「絵を描くということ」について、パブロ・ピカソさんから直接お話ししていただいています。前回の続きです。
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その思いが動くということがなければ、なんの絵柄も発生しません。マイナスの感情であれ、プラスの感情であれ、自分の気持ちが大きく揺り動かされるという行為です。世の中には、「感動する」という言葉が溢れ過ぎていますけれども、感動というのは、感性が動くということです。嬉しいことや悲しいことばかりではなくとも、どんな思惑でも心が大きく揺さぶられて動くということが、感動です。そういう思いがあってこそ、絵筆が動きます。ただ単に、巧妙に技術が勝っていて、絵柄を移したモノは、なんらエネルギーを発しません。

しかし、そこに、自分の思いがあり、相手の思いがあり、うまく調和して、そのことがキャンパスに描けたときに、調和したエネルギーが、発生します。「被写体と描く者とが、エネルギーをやりとりする。」まさに、その両者のエネルギーがうまく調和したときにこそ良いモノがかける。その結果良い作品が描けるわけです。

本気で絵を描き続けていると、猛烈にエネルギーを使うことになります。
「ピカソは自分の描くエネルギーを、付き合っていた周囲の若い女性達から無意識のうちにもらっていた。だから、彼の周りにいた女性は、何人も早死にすることになった。」というカメ仙人の推論は、結果的に、そのようになってしまいました。今から思えば、かわいそうなことだったと思います。それも、良い作品を私が残さなければいけないという指名的なことから、そういう結末を生み出したのだと思います。

そして、常に私が彼女たちに心を揺さぶられ、大きな感動を彼女たちから受けていたということも、事実です。 (続く)

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今、国内三カ所でピカソの展覧会を開催しています。

巨匠ピカソ愛と創造の奇跡    国立新美術館    ~12/14
巨匠ピカソ魂のポートレート    サントリー美術館   ~12/14
ピカソとクレーの生きた時代展 名古屋市美術館   ~12/23

黒川紀章氏設計 国立新美術館
国立新美術館 ピカソ 気功 日之本元極